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2023年10月18日

3. 歴史

【オランダの歴史】

オランダの始まりは、今から 6000 年程前頃、マーストリヒト周辺に焼畑農業を営む人々が移り住み始めました。4500 年前頃には、ドレンテ州を中心に他の農耕民も移り住み、特に彼らは巨石を使って石室墳を造りました。現在もフネベット(hunebed)と呼ばれその石室墳が残っています。

東方からは牧畜民がオランダ東部へ移り住み、土器を使用していましたが、3500 年程前になると青銅器も使われ始め、交易が盛んとなりました。2500 年程前には、マース川の南部に鉄器を使う人々が移り住み、また、オランダの北部ではフリース族が、テルプ(terp)という人工の丘を築き、水の浸入にそなえた住居を建て、牧畜を行っていました。

2300 年程前、イタリア半島を統一したローマがガリア人らと戦いながら、各地に軍道、基地を築きヨーロッパの大部分を領土としました。それにより、軍道や運河を作るローマの高い技術や進んだ農業は各地に広がり、人々は定住し、農業を営み、基地に住むローマ人のために、ワインや必需品を作る手工業、それを運ぶ商人などが出て市場が始まりました。そして村が生まれ、ユトレヒトやナイメーヘンなど、今の都市の基が造られました。紀元前1世紀ごろのオランダが位置していた地域はローマ帝国の支配下にありました。

4世紀後半からゲルマン民族の大移動とともにローマ帝国は東西に分裂し、その後5世紀には西ローマ帝国は滅びました。オランダの地域は、西ヨーロッパをまとめていったフランス王国の一部となりました。

9世紀のカール大帝(シャルルマーニュ)時代にはオランダ南部はキリスト教に帰依し、ユトレヒトやネイメーヘン、マーストリヒト等の都市がその普及の拠点となりました。

中世のオランダでは各県を治めるために派遣された諸候が大きな力を持つ領主となっていき、13、14 世紀までの間に自由な商工活動と自分たちの権利を守るための都市法を持った自治的な中世都市が各地に生まれました。この頃、低地地方の中継貿易の中心地であったアムステルダムは貿易港として大きく発展しました。

16 世紀半ばにルターの提唱した宗教改革運動は、オランダにも急速に広まり、ハプスブルグ家との婚姻関係によりこの地を手に入れ、支配していたスペイン帝国はこの運動を弾圧。そのことが抵抗独立運動の一因となり、スペイン軍の弾圧に対抗したオランニェ公ヴィレムらは、1568 年にスペインとの「80 年戦争」に突入。その結果 1648 年にオランダ共和国の独立が認められました。

独立戦争中も 1602 年の東インド会社(VOC – VerenigdeOostindische Compagnie)設立等、17 世紀前半は海外雄飛、商工業発展によるオランダの全盛期、いわゆる「黄金時代」でした。しかし後半から、イギリス等との競争に破れて衰退していきました。

1795 年には、ナポレオン統治下のフランス帝国に併合されましたが、1815 年にウイレム一世を元首とし、ベルギー地方を含むネーデルランド王国として独立しました。その後、言葉や宗教の違いなどから、1839 年にベルギー、1867 年にルクセンブルクがそれぞれ独立し、現在のオランダが成立しました。

第一次世界大戦から第二次世界大戦までの間オランダは中立を守りましたが、1940 年 5 月、ドイツが中立条約を無視して占領し、国全体に大きな痛手を受けました。 また、蘭領東インド(インドネシア)では日本軍の占領によってオランダ人やオランダ系インドネシア人が強制収容所生活を強いられ、インドネシア独立後は多くの人達が本国に引き揚げて来ました。

戦後は中立主義を捨てて、48 年にベルギー、ルクセンブルグとベネルクス関税同盟を結び、49 年には北大西洋条約機構(NATO)に、57 年には欧州経済共同体(EEC)の設立に加わりました。オランダは EEC に加え欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC-52 年)、欧州原子力共同体(EAEC-58 年) の創設メンバーでもあり、この3共同体が 1967 年に整備され、欧州共同体(EC)に合流しました。

1991 年 12 月にはリンブルフ州都マーストリヒトでオランダを議長国とする EC 首脳会議が開かれ、EC の政策及び通貨統合が合意に達しました。翌年2月7日には上記の統合が盛り込まれた「マーストリヒト条約」に EC 各国の経済相と外務相が署名し、オランダは 1992 年 12 月 15 日にはこの条約の批准を完了しました。こうして欧州同盟条約(マーストリヒト条約)は 1993 年より発効し、ここに欧州連合(EU)がスタートしました。1999 年1月1日、加盟国 11 ヶ国の銀行間決済が欧州通貨「ユーロ」で行うことが出来るようになり、2002 年 1 月 1 日からは、現金通貨としてのユーロ流通が始まりました。

 

2023年10月18日