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2023年12月2日

9.2 個人生活にかかわる保険

2.個人生活にかかわる保険

自動車保険(Auto-verzekering)

オランダでは、強制的に対人、対物損害自動車保険に加入しなければなりません。この保険は自動車事故により生じた人身・物(いずれも第3者)の損害に対して、補償を行います。保険料は車の重量によって決まります。

強制保険とは別に、任意保険として①自損事故、火災、盗難などによる自車両の損害をカバーする車両保険、②対人・対物賠償限度額無制限特約、③自動車事故のみならずスピード違反などで起訴された場合の弁護士費用をカバーする弁護士費用特約、④搭乗者傷害保険などがあります。これらは強制保険の証券と併せて一本にして発行されます。

 

<家財関係の保険>

家財総合保険(Inboedel-verzekering)

オランダでは盗難が比較的多いため、家財保険は日本以上に一般的で身近な保険といえましょう。

この保険は個人所有の家財が火災、焼け焦げ、爆発、パイプの破損による水漏れ(洗濯機の欠陥、配水管の損傷など)、油漏れ(暖房機器等)、飛行物または、その一部の爆発・落下、転倒物(クレーン、建材など)暴風雨、落雷、盗難などで損害を被ったときに、その修理費または再購入費として支払われる保険です。

ちなみに自転車の保険は、家、ガレージに保管中盗まれた場合のみカバーされます。これ以外の自転車保険は、自転車販売店で扱っています。     

また、一定の価格以上の貴重品の損害は、家財総合保険ではカバーされません。宝石、絵画、骨董、毛皮コートなどは、それを対象とした貴重品保険に入らなければなりません。

なお、現金の盗難は損害額の立証が困難なため、一定額しか保険が下りません。

家財総合保険の加入には、保険金額の設定が非常に重要です。

所有財産を再調達するにはいくらかかるか、新品価格で評価しなければ、いざというとき十分な金額の保険が下りない可能性があります。

また、できる限り家財を購入した時の領収書を保管。写真を撮っておくと万一の事故の際に大変役立ちます。

 

万一盗難にあった場合は、最寄りの警察に盗難届けを出し、詳細に被害金額・被害品目を申告してください。

毎年、保険付保金額はオランダ中央統計局によって発表される家財に関しての物価指数により自動的に調整されます。

また、新しく家財を購入することにより付保金額を変更しなければならないことも考えられます。いずれにしても、3 年毎に付保金額を確認・調整することをお勧めします。

貴重品・楽器保険(Kostbaarheden en Instrumentenverzekering)

家財保険は、特定されたリスクにより、家財が住宅内で損害を被った場合に補償される保険で、保険内容や保証金額にも限度があります。宝石・貴金属や高価な楽器などはオールリスクで幅広い保証が受けられる貴重品保険に加入しておくことをお勧めします。ただし、購入店の領収書、または英語かオランダ語の鑑定書を提出しなければなりなせん。領収書のない場合は鑑定書が必要です。これは、オランダの貴金属店で鑑定料を払えば作成してくれます。毛皮のコート、カメラ、音響機器、コンピュータ等もこの保険の対象になります。

 

<第三者に被害を与えてしまった時のために>

個人賠償責任保険(Wettelijke Aansprakelijkheids-verzekering)

ご自身、ご家族、ペット等が第三者へ与えてしまったダメージがカバーされる保険です。

日常生活にはあらゆる危険が取り巻いています。通学中の子供が自転車道に急に飛び出し、自転車で走行中の老人を転倒させ、大怪我を負わせた、ゴルフプレー中に前方のメンバーにボールを打ち込んで怪我をさせた、買い物中、商品を破損した、などなど、例をあげれば切りがありません。こうした日常生活の中で、思わぬ事故で人を傷つけた、他人の財産に損害を与えた場合に、この保険が役に立ちます。

これには、個人契約、家族契約の2通りありますが、保険料は比較的安く、子供がいる場合は家族契約のほうが安心でしょう。

通学児童がいる場合は入学時に学校からこの保険に加入することを求められます。

損害を与えた相手側に損害賠償金額を明記した文書をもらい、保険会社、代理店、ブローカーに連絡をします。保険会社の承諾なしに支払われた場合は、保険が支払われないこともありますので、ご注意ください。

借家に住んでいて、家主の所有物である家、家具、窓ガラスなどを誤って破損したとき、この保険ではカバーできません。

また、火災による隣家延焼の場合、日本では失火責任法で免責となりますが、ヨーロッパでは失火元の責任が問われます。この場合も個人賠償責任保険が有効です。

 

傷害保険

交通規則、環境の違う外国生活は、住み慣れた日本の生活に比べてリスクが高いものです。しかもオランダでは、交通事故にあっても日本のように一時金として賠償額慰謝料は期待できず、支払われるのは治療費、葬儀代に限られています。死亡、重度の後遺傷害といった最悪の事態に、この傷害保険は役に立ちます。

時間、場所を問わず事故により、万一死亡、不具になった場合、他の保険の有無にかかわらず支払われるのが、この保険の特徴です。

たとえば旅客機、列車、タクシー、自家用車搭乗中、また通行中の交通

事故、天災による死亡、怪我などのすべてにカバーされます。

 

<健康のために>

健康(医療)保険(Ziektekosten-verzekering)

オランダの医療は、ホームドクター制度が確立しております。具合が悪くなったら、まずホームドクターに診てもらいます。そこで手に負えない病状等の場合は、専門医(大学病院等)を紹介してもらいます。そこで、専門治療、手術、入院等になることもございます。手術費、入院費をはじめ、医療費は全般的に日本より高いと言えます。

 

オランダは国民皆健康保険で、健康保険の加入が義務付けられています。ただし、日本人の5年以下(延長で6年可能な場合有り)の派遣者(駐在員)およびその帯同家族(就労者は除く)は日蘭社会保障協定制度により、オランダの強制の健康保険への加入は免除されております。ただし、オランダの健康保険に加入していないと、大変不便なため、このような駐在員のためのプライベート健康保険を販売しているブローカーもございます。日蘭社会保障協定制度対象外の方は独自でオランダ強制の健康保険に加入する義務がございます(インターネット等での加入も可能)。

基本的に治療費、手術費、入院費等の医療費は保険でカバーされるため(加入する健康保険により、カバー内容は異なり、選択肢がございます)、キャシュレスですが(一部の保険会社は可能ではないようですが)、歯科治療等はまず、請求書に基づき費用を支払い、その後、保険会社へ請求することが一般的です。

その他、旅行時における事故等の保険カバーとして、旅行傷害保険もございます。

以上簡単にオランダにおける個人の保険をご紹介しましたが、オランダの保険は多様で単純比較が難しいのが実情です。保険のアドバイザーに相談し、効率的な保険を掛けられるようお勧めします。

*日本人のいる保険ブローカー

  AON Japan Group  Tel: 020-430 5450

 

2023年12月2日